「牛乳を新しく開ける前、みなさんはパックを振りますか?」
という質問をすると、意外と「NO!」と答える人が多いことに驚きます。私は物心ついた時から、紙パックを開ける前は振るという習慣をつけて育ってきました。夏に小学生にこの話をしたところ、(何言ってんのこの人・・・)という目で見られました。普通じゃないというのは意外と気づけないものですよね。

最近よくあるのは綾鷹やその他伊藤園などから出されているある種のお茶。(写真拾い物ですみません)
よく振ってからと記載されています。理由は明確!茶の粉が溶けきれず下に沈殿していますよね。
では100%つぶ入りジュースはどうなの?明らかにざらざらしている青汁や野菜ジュースは?
そういったものを振るのであれば、開ける前だけでも牛乳を振ってもいいのではないのか!というのが私の理論です。そして何より、私には ある程度振ったほうが牛乳がおいしく感じられる という主張があるのです。
でも、いくら「「振ったほうがおいしい!」」と声を大にして叫んでも、そこにきちんと理由がないとだめ。そこに科学的な何かはあるのでしょうか?いやきっとある!と信じて、今回ちょっと難しい話をすることにしました。
牛乳は水溶液ではありません。(参照してほしい昔の記事) コロイド溶液と呼ばれるもののひとつなのです。そのコロイドとは「液体の中にタンパクや脂肪が粒子となって存在している」もののことで、水溶液との違いは、その粒が「溶けていない」ところにあります。
「溶けてない」ということはつまり粒子がそれなりの大きさをもっているということ。コロイドは1nm~100nmの粒子径で言い換えると、0.0000001~0.00001cm・・・そんなこと言われても!って感じですね。
1nmより小さくなれば「光を通過してしまう=溶けている」といえるのですが、例えばウイルスが100nmなので、粒子はその100分の1の大きさになってようやく溶けているといえます。。ひええ。
牛乳のほかに墨汁、マヨネーズ、雲などもコロイドなのですが、液状でないものの例としてゼリー、さらにマシュマロもあげられるのです!個人的にかなり驚いたのですが、マシュマロは「あの物体(固体)に空気(気体)の粒子を混ぜた」コロイドだそうです!ふしぎ!
という質問をすると、意外と「NO!」と答える人が多いことに驚きます。私は物心ついた時から、紙パックを開ける前は振るという習慣をつけて育ってきました。夏に小学生にこの話をしたところ、(何言ってんのこの人・・・)という目で見られました。普通じゃないというのは意外と気づけないものですよね。

最近よくあるのは綾鷹やその他伊藤園などから出されているある種のお茶。(写真拾い物ですみません)
よく振ってからと記載されています。理由は明確!茶の粉が溶けきれず下に沈殿していますよね。
では100%つぶ入りジュースはどうなの?明らかにざらざらしている青汁や野菜ジュースは?
そういったものを振るのであれば、開ける前だけでも牛乳を振ってもいいのではないのか!というのが私の理論です。そして何より、私には ある程度振ったほうが牛乳がおいしく感じられる という主張があるのです。
でも、いくら「「振ったほうがおいしい!」」と声を大にして叫んでも、そこにきちんと理由がないとだめ。そこに科学的な何かはあるのでしょうか?いやきっとある!と信じて、今回ちょっと難しい話をすることにしました。
牛乳は水溶液ではありません。(参照してほしい昔の記事) コロイド溶液と呼ばれるもののひとつなのです。そのコロイドとは「液体の中にタンパクや脂肪が粒子となって存在している」もののことで、水溶液との違いは、その粒が「溶けていない」ところにあります。
「溶けてない」ということはつまり粒子がそれなりの大きさをもっているということ。コロイドは1nm~100nmの粒子径で言い換えると、0.0000001~0.00001cm・・・そんなこと言われても!って感じですね。
1nmより小さくなれば「光を通過してしまう=溶けている」といえるのですが、例えばウイルスが100nmなので、粒子はその100分の1の大きさになってようやく溶けているといえます。。ひええ。
牛乳のほかに墨汁、マヨネーズ、雲などもコロイドなのですが、液状でないものの例としてゼリー、さらにマシュマロもあげられるのです!個人的にかなり驚いたのですが、マシュマロは「あの物体(固体)に空気(気体)の粒子を混ぜた」コロイドだそうです!ふしぎ!
牛乳は「液体に脂肪(液体)が混ざっている」乳濁液~別名:エマルジョン~と呼ばれるものです。
牛乳は「乳化剤」というものを加えることで、脂肪をうまく分散させています。例えば乳タンパクだったりサポニンだったりグリセリンエステルだったり・・・それは製品によって様々。
牛乳は「乳化剤」というものを加えることで、脂肪をうまく分散させています。例えば乳タンパクだったりサポニンだったりグリセリンエステルだったり・・・それは製品によって様々。
さらにそれだけでは十分ではなく、工場で「均質化」 という作業を行っている様子。ホモジナイザーと呼ばれる機械で脂肪のつぶを砕きます。
そうしないと、「クリーミング」(液面または液底に脂肪がたまってしまう現象)が起きてしまうのです・・・!
一見クリーミングって、クリーミーでいいもののように思えますが実際は逆。そのまま放置すると大変なことになります。
ここで重要なのは、クリーミングは「降り混ぜることによりもとの分散状態に戻る」ということ。逆に放っておいてしまうと、凝集(脂肪同士が固まり始める、大きな粒に!)→合一(脂肪が融合して振っても元にもどらなくなる)→2層に分離する、という状態に進んでしまいます。
誰もが思う一番おいしい牛乳はしぼりたてですよね。牧場に行ったらソフトクリームを食べたくなりませんか?スーパーで買う牛乳より甘くておいしいのは確か。
しぼったばかりの牛乳であれば脂肪の粒は大きい状態です。しかもちゃんと分散して一様になっているので、牛乳の理想の姿はそこにあるのかもしれませんね。
<結論・感想>
・脂肪の粒が大きく分散しているのがおいしい牛乳
・振ることで脂肪の粒が散らばる→牛乳のどの部分を飲んでも安定しておいしく感じる
・1リットルパックだったら振ったほうがよさそう
・容量が少なかったらそこまでのブレはないかな?振っても違いはあまり感じられなさそう
・スーパーなどで購入できる牛乳は、2層にならない加工をしているがゆえ、どうしてもしぼりたてには勝てないよね。仕方ないね!
・意外と勉強になって驚いた。薬剤師国家試験にはこういうのも出るのよ。
<参考>
コロイド:http://www.chem.gunma-ct.ac.jp/H15kokaikoza/files/textbook/colloid.html
知恵袋:http://okwave.jp/qa/q5802030.html
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